能楽夜ばなし

能楽師遠藤喜久の日常と能のお話

ゴールドドラゴン

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今週末は九皐会で龍虎の金龍をつとめます。能の扮装で頭に立て物を載せて役柄を表す物がありますが、この龍虎という曲では、虎は虎の立て物。で、龍はこれ。
今回古の先達が作った物を使用をしてみたらと先輩に云われてのでお蔵から出して修繕してみました。
もう何十年も経っているのに彩色が当時のまま。今この発色の塗料が手に入らないのですね。おとぎ話のドラゴンみたいです。明日の装束合わせに出してみましょうっっと。

チケットまだあります。矢来能楽堂へGO!

能楽講座

このブログでも告知しておりました茶室の能楽講座無事終了。
彩翔亭の後援をいただき、今日は縁側まで椅子が並びました。
平家物語や能のお話や謡いや仕舞の実演。
また能面などもご覧いただき、11日の「藤戸」のお話など盛り沢山でした。
来た方だけにお見せ出来た物や、お話が出来たのではないかと思います。
ご来場ありがとうございました。
今日は沢山の方にお手伝いを頂き感謝感謝です。
今月は休みなく公演が続くので、頑張って乗り切りたいです。
今週末は、矢来能楽堂の定期公演で弘田さんのシテの「玄象ゲンジョウ」のツレの姥役もありますしね。

11月25日の能と朗読の
能「藤戸」のチケット、まだまだございますので、ぜひよろしければお友達とお越しください。
現在すべての残券はチケットオンラインでカンフェティ上で申込みが出来きます。
矢来能楽堂へお電話して頂いても大丈夫なので、楽な方でお申込み下さい。
03-3268-7311(観世九皐会常務所)

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今日は室内での講座で暖かくて助かりました。

PS.

講座で好評だった私の超訳。近日アップしますね。

能楽ワークショップ 所沢ミューズ

早いもので今年も夏の所沢ミューズの能楽ワークショップの応募が始まりました。
基礎の仕舞の型や謡の稽古を通じて、能を身近に感じたり、考えていただこうと始まった体験型能楽講座。
毎年好評を得て今年8年目に突入。今までに受講者のべ350名となり、私も指導しながら多くの事を学ばせていただいている思い入れのある講座です。
能の舞の基本的な型は大変シンプルですが、それ故のむずかしさと美しがあり、習字の一の字を書くような、一見簡単なようで、そこに多くが含まれる奥深さがあります。
台本によって描かれた世界が、この型と結びついた時に多くの表現を生み出します。
リアルな動きを持った演劇や舞踊やパントマイムなど、身体表現芸術は沢山ありますが、能の動きはもっともシンプルで説明的ではない動きかもしれません。
基本となる型の種類も少なく、それ故に覚えやすいといえば覚えやすいのですが、一つの無機的な型で多くの表情を生み出す多様性があり、そのシンプルな型を通じて台本に描かれた世界と繋がって行きます。
そこに能の型のもつ魅力があると私は考えています。

このワークショップでは、基礎の基礎の練習を通じで能の魅力に触れていただこうと考えています。
習字で云えば、楷書の一、二、三を書く練習に近いかな。しかし、実際は体を動かすわけですから、それなりの運動量があります。
その基本技術を使って簡単なお仕舞を完成させます。
また期間中に能に関する様々なレクチャーも時間の許す限りしております。
いわゆるお稽古事とはちょっと違う内容で、約2カ月間で完全に完結します。
所沢ミューズの担当者曰く、劇場の使命として多くの方が気軽に充実した体験出来るように考えているとのことであり、大変恵まれた環境で内容の濃い体験が出来ます。
能に興味がある方は、是非一度体験してみてください。
私のところに個人的に稽古を希望する方も、まずこの講座を勧めています。
また、稽古事として入門された方も、ここに入り直して基礎を学んだりする方もいるので、普通の稽古とは違う面白さがあるようですね。
毎年50人近い小学生から上は80歳位まで世代を問わず沢山の受講生が来ますので、学校のサマーキャンプみたいな感じです。
そんなわけで7月8月はこれに打ち込んでいますので、よろしければ是非。

過去の情報がここにあります。劇場ホームページ内⇒開催記録                   私のホームページにある昨年のミューズワークの項目⇒遠藤喜久ホームページ内
劇場申込み案内⇒チラシPDF
ワークチラシ表1

伊勢物語の世界を能で楽しむ 杜若

夜ばなし写真館→五月五日更新

連休は皆さんお出かけですか?私は稽古や雑事でずっと東京ですね。
三河には行けないかな。どなたか杜若の写真送って下さいませ!

さて5月の能、杜若「かきつばた」の左脳的解説です。

東国行脚の僧侶が、三河の国あたりで杜若の花が咲き乱れている沢に佇み見とれていると、一人の若い女が声をかけてくる。
「お坊さん、その沢で何してるの?」
僧侶は女に言葉を返す
「いや、あんまり杜若の花が見事なもので見とれてしまってね。ここはいったいどの辺りですか?」
女は、ここが伊勢物語に読まれた八つ橋の杜若の沢であり、「かきつばた」の5文字を句の頭に読み込んで在原業平が歌を詠んだ故事を語る。
そして、僧侶を自分の庵に案内して一夜の宿を貸す。
その夜、女は在原業平と高子の后の舞装束を身に着け、自分は杜若の精霊だと名乗って僧侶に伊勢物語を舞い語る。そして、業平は歌舞の菩薩の化身であり、その歌によって草木である杜若の精霊も成仏したといって消え失せる。すべては僧侶の見た幻だったのか、現実だったのか・・・・。

この能は、僧侶が出会った若い女が、実は自分は杜若の精霊だと名乗り(*高子の后だとは名乗らない)、しかし、なぜか業平と高子の衣装を形見として持っていて、それを着て舞い語り、その姿はあたかも高子であり、業平のようであり、それがさらに歌舞の菩薩の様相を呈して、最後は杜若の草木の精霊として初夏の朝焼けの訪れとともにたおやかな姿を見せて成仏して昇天するという、実に不思議な展開なのです。

現代劇のような理路整然とした人物キャラクターではないので、つかみどころがなく、初めてこの能を観る方は、杜若の女は綺麗だけどよくわからないと思われれるかもしれません。
女が業平の恋人二条の后高子の霊だとはっきりと名乗ればわかりやすいのですが、そこはそうせずに杜若の精と名乗る。
普通の能の物語構成ならば女は高子の后の霊であり旅僧に弔いを求めますが、この能の女は旅僧に回向は頼まず業平よって成仏したことを語り自己完結して消え失せる。
しかし杜若の花こそは二条の后の象徴でもあるわけで高子の妃が二重写しになっている。

あえてキャラクターを特定せずに幾重にもイメージを重ね合わせる事によって出てくる多様なイメージ。その中心は「杜若」に象徴される「花」のイメージ。
杜若の花、若い女、杜若の精霊、高子の后、業平、伊勢物語、陰陽の神、歌舞の菩薩。
それは、可愛らしく、美しく、高貴で、色もあり、荘厳で、神々しくもあり、しかし、初夏の夢のような青紫の「花」でもあり、そこに「恋」という要素を下味として加えて次々に残像を残しながら複雑に変化して、最後は草木国土皆成仏して完結します。
この曲のシテのどこか掴みどころのないところこそが、この曲の魅力と言えるのではないでしょうか。

この能の原典になっているのが伊勢物語です。
業平と高子の伊勢物語の世界を能で楽しむ。まさにそんな曲ではないでしょうか。

というわけで、伊勢物語を読んでからこの能を観ると間違いなく面白さ倍増なのですが、およそ聞き及びたる通りを、少しだけ触れておきます。

伊勢物語は平安時代に書かれた125段からなる歌物語。
「昔男ありけり」で各段の冒頭が始まる短編の恋物語。
各段に歌が詠まれているのが特徴。
作者不明、成立も千年以上前。実在の人物、在原業平がモデルとされる。
この在原業平さんは、平城天皇の孫、桓武天皇の孫にあたる皇族でしたが、臣籍降下して在原姓を名乗る。
伊勢物語にも様々な女性が登場しますが、この能に登場するのは、藤原高子。
伊勢物語の最初の方に登場します。
藤原摂関家の血筋で、清和天皇のお后候補であったにもかかわらず、五節の舞の時に業平に見初められて恋仲になる。
(能ではこの話にかけて、杜若の女がその時の二人の装束を形見として持ち合わせ、自ら着て現れ後半を舞語る。それは何と言っても夢幻の精霊の為せる業ですから、ディズニーの魔法使いみたいになんでもありなわけです)

伊勢物語(5段.6段)ー高子は深窓の令嬢で、皇太后の屋敷に住んでいた。そこへ人目を忍んで男は通ったが、やがて見張が立つようになって逢えなくなる。しかし、とうとう女を盗み出す。しかし、結局は女は連れ戻されてしまった。
(予定通りこの先、高子は清和天皇の后となる。)

この後、伊勢物語の主人公、昔男(業平)は東に下る。
その原因は書かれておらず定かでないが、高子とのスキャンダルで業平は藤原摂関家と折り合いが悪くなったのだろうという説がまことしやかにある。
そして旅に出た7段、そして8、9段の様子が能のクセ舞にも読み込まれています。
なので伊勢物語を知っていれば、能の詞章にイメージが広がってゆくわけです。
そして9段目が三河の国八つ橋(今の愛知県知立市)の場面。
杜若の群生するところで読んだ
「唐衣着つつ馴れし妻しあればはるばるきぬる旅をしぞ思う」の歌の場面が、能「杜若」 の冒頭の旅僧が八つ橋にさしかかるシーンと重なります。
昔男の歌は、おそらくは都に残した高子を思い、慣れ親しんだ妻を都に残してこんなところまで来てしまった旅の寂しさを思う恋人への恋慕の歌です。

能では、この八つ橋の場面を台本の導入部に据えてイメージを重ねて旅僧が登場させ、杜若の花のイメージに女性を重ね合わせて里女が現れ、さらに高子の后、業平とイメージを連鎖させてゆきます。

能の中盤にある地謡のクリ地は、15段。続くサシは1段の初冠、そしてクセの冒頭は7段、8段と原典の言葉が歌い込まれ、さらに八橋の9段、クセ謡いの後半には17段ー人待つ女(井筒の女)、45段ー物病みの女、64段ー玉簾の女と、業平の他の恋人たちの名もチラリと登場し、そうした女性達も業平によって救われたという業平信仰のエッセンスも加えてクセの地謡いを謡あげます。
さらに台本には4段の「月やあらぬ春や昔の春ならぬわが身は一つもとの身にして」
60段の「さつき待つ花橘の香をかげば 昔の人の袖の香ぞする」と、全編に伊勢物語のエピソードと歌が散りばめられているのです。伊勢物語ファンにはたまらない作品なのです。

まるで言葉とイメージで出来た万華鏡を覗くような感じですが、舞台の進行は煌びやかな舞装束を着て現れた女がひたすら舞い続けるので、言葉をよく聞いていないと真っ直ぐに通り過ぎてしまうかもしれません。
基本的には言葉によってイメージの変化はもたらされるかと思います。
序の舞も太鼓の序の舞であり、同じ伊勢物語を題材にした秋の「井筒」とくらべるとイメージがずっと明るい。まさに初夏の杜若ですね。

というわけで左脳的な解説はここまで。
ちょっとわかり辛かったですね。すみません。
予備知識が沢山あればあったで能の見方は変わるし面白いのですが、なくても感じていただける舞台を勤めたいと思います。

ここからは右脳解説に切り替わります。
舞台進行では、唐織の女姿で現れた里の女が、自らの庵に僧侶を招き入れて装束を変えて再登場しますが、この衣裳替えを舞台上でするのも能独特です。やがて業平の冠と高子の舞装束を身につけた、どこか中性的な雰囲気の姿で歌舞の菩薩のように舞語ります。金糸を織り込んだ紫の長絹が視覚的な美しさをもたらします。この曲は、いわゆる二段クセといって舞い語る部分が長く、井筒や野宮と違い謡いだけを聞かせるのではなくシテは舞い続けます。まさしく歌舞の菩薩というにふさわしく動きのある舞台です。その舞いと伊勢物語が散りばめられた詞章と四拍子の囃子が重なって中盤からは目にも耳にも華やかな舞台を作り出します。

というわけで伊勢物語の世界を耳と目で楽しんでいただけたらと思います。
連休なんで今日はいささか理屈っぽく長くなりました。
言葉にするといろいろありますが演者としては観念的になりすぎずお話したことは全部忘れてスッキリと舞えたらと思います。
宜しくお願いします。
公演情報➡ホームページ








通盛を見る前に ちょっと長いけど日本史の勉強してください。

インフルエンザが流行っていますね。皆様は如何お過ごしでしょうか?
私は何とか今日までは風邪もひかず、通盛の申合せも終わりました。このまま無事に行けるといいのですね。

さて、通盛の物語の時代の歴史の流れがわかっていると、能もさらに楽しくなるので、一ノ谷の合戦の辺りまで、ひと通り世に知られたお話しをさせていただきます。

今回は当日プログラムの解説がないので事前に読んでいたただくといいと思います。
あらためて日本史勉強すると面白いですね。
丁度、NHKの大河ドラマが清盛のお話で、毎週楽しく見ております。まだドラマの方は保元の乱のずっと前ですね。能ではお馴染みの西行や、保元平治の乱で活躍する信西がドラマに絡んできて面白いです。この頃はまだ武士の身分が低く、清盛のお父さんが頑張っている時代です。

さて、それからポンと時間を進めます。公家同士の権力抗争に武士の源氏や平氏が巻き込まれてゆきます。しかし、武力による政治決着は武士の台頭を促します。そして保元の乱のあと信西の政治的思惑と絡み平家は源氏を凌ぐ恩賞を賜ります。
1160年の平治の乱で平家一門が台頭。謀反を起こした源義朝ほか一族は四散します。
この時、奇跡的に命を助けられた頼朝、義経が20年後の立役者となってゆきます。

1167年平清盛は、武士の出身の身でありながら太政大臣に就任し人臣を極めます。
それから10年間、平家一門の栄達は目ざましいものがありました。
しかし、打倒平家の芽は、宮中でも、また東国の武士の中でも少しずつ育ち始めていました。
娘を高倉天皇に嫁がせた清盛は、帝の寵愛を受けた「小督」を追い出してしまいます。能では、その小督に帝の使者が文を届けるというお話。
小督には娘さんがいたようですね。平家滅亡後、この娘さんは大変な位に上られますね。数奇な運命です。

ちょうど同じ頃、後白河法皇や俊寛といった反平家勢力は、打倒平家の密議を鹿ヶ谷で行います。
その謀議が発覚して「俊寛」は鬼界ヶ島に島流しになり、2年後には亡くなったといいます。
この頃、清盛の娘徳子(後の健礼門院)は、天皇の子を懐妊出産しています。清盛は天皇の外戚となって権力をさらに強めていきます。
この頃が清盛の絶頂期ではないでしょうか。

しかし、少しづつ平家の運気に陰りが見え始めます。
清盛の跡取りであった嫡男・平重盛が病気で倒れると後白河法皇は所領を没収し復権を狙います。
しかし、そうはさせじと福原(神戸)の清盛が軍勢を率いて上洛しクーデターを起こします(治承三年の政変)。
主だった公卿、院近臣を解任し(能「玄象」に出てくる藤原師長もその一人)、後白河法皇を幽閉し院政は停止。清盛の娘の生んだ子が「安徳天皇」となって即位すると事実上平家独裁政権となって六十六か国ある知行国の半分までが平家一門に独占されました。
宗盛が総帥となった栄耀栄華の頃がもしかして「熊野」との花見でしょうか。

1180年5月。後白河院第三皇子・以仁王が挙兵。
長らく平家政権にいた「鵺」退治で有名な「源頼政」も反旗を翻しますが、宇治平等院で討ち死。
似仁王の令旨を受けて同年8月には伊豆にいた源頼朝が挙兵。9月には幼少期に「実盛」に助けられていた木曽の源義仲が挙兵。10月に上洛を目指す頼朝軍と富士川で激突するも平家あっけなく敗戦。
興福寺・園城寺(三井寺)も反平家の動きに同調したため、園城寺・興福寺・東大寺を焼き討ち。
これにより平家は仏敵となりさらに追い込まれてゆきます。南都焼討の総大将は重衡。後に一ノ谷の戦いで捕虜になり、能「千手」では捕虜となった重衡と千手の短くも儚い交流が描かれています。

1181年2月。この激動の最中に清盛が病死。
1183年5月。勢いに乗る木曽義仲が倶利伽羅峠で平家軍、重盛嫡男・平維盛を撃破。
1183年6月。篠原の戦いに勝利。斎藤「実盛」は平家方として参戦。義仲軍に敗れ戦死。ここを最後の戦いと決め、老将と侮れれるのも口惜しく、若々しく戦って死にたいと髪を染めて出陣。首実験で染めた髪が洗われて白髪に変わって、まさしく実盛とわかると、かつての恩人の死に義仲は落涙したといいます。

1183年7月。ついに義仲都へ上洛。平家一門は安徳帝を伴い都落ち。以仁王の反乱からわずか3年。
20年に及ぶ平家の栄華がここに終わる。

京都を制圧した義仲であったが、都の治安を掌握出来ず都人に顰蹙をかう。
平家追討の隙をついて後白河法皇の手引きにより源頼朝軍が上洛して来る。慌てて都に戻り後白河法皇に抗議をするも頼朝軍は都へと迫る。
1183年11月。義仲は後白河法皇と決裂して軍事行動を起し法皇を幽閉。
1184年1月。木曽義仲は征夷大将軍になる。しかし、都に迫る頼朝の先発隊、源範頼・義経軍と開戦し、滋賀県大津(粟津)で「兼平」らと共に戦死。ここに木曽義仲の短い天下取りの夢は消える。
源平盛衰記では、「巴」が兼平の妹として登場する。能では女性が薙刀をふるって活躍する唯一の演目。

義仲に押され一度は九州まで落ちた平家だが、四国に上陸し屋島を拠点として勢力を回復し始める。源氏同士の抗争の間に盛り返した平家は福原(神戸)まで進出。後白河法皇は平家追討の宣旨を出し、ついに頼朝の源氏と平家の戦いの火ぶたが一の谷で切られる。

1184年2月。一ノ谷の戦い。義経の鵯越の作戦で平家敗走。「敦盛」「経正」「忠度」「知章」「通盛」ほか平家一門の多くが戦死。海に逃げた平家の戦いはさらに「藤戸合戦」「屋島」「壇ノ浦」と続いてゆく。
今回の2日間の公演では、仕舞の「藤戸」までが上演されます。

ついでですが今年の私の自主公演「遠藤喜久の会」ではこの「藤戸」を能で上演します。11月25日です。
能では習いの曲になっていて重い扱いです。藤戸の戦に巻き込まれた漁師の母と子の物語です。
是非見に来てくださいね。気が速いけどちょっと宣伝(笑)
藤戸仮チラシ表1BUROGU
さて、一気に書くと、もうずっと戦いが続いていますね。嫌ですね戦争は。
現代は税金が高くても戦争がないだけ日本はよくなっているのでしょうか。ま、だからといって税金が上がるのは賛成できませんが。そうならないでよくなる方法を考えるのが現代の政治家さんじゃないかと思うんですよね。
武力も財力も必要なのはわかりますけどね。大変なのもわかりますけどね。皆なだって大変なんです(笑)
権力を持つと人は変わってしまうんでしょうか?それじゃ800年前とあまり変わらないな。我々は。
あ、すみません。話それました^_^;

話もどして、こんな一門が滅んでゆく戦争の最中のお話が、平通盛と小宰相局の物語です。
何時別れが来るかもわからい大変な時だからこそ、人は大切な人を大事に思い一緒にいたいと強く思うのかもしれません。昨年の東日本大震災以来、そういう事を思う方が凄く増えているとニュースでやっていましたっけ。

一ノ谷の決戦前夜。通盛と小宰相は二人きりで別れを惜しみます。
戦争で皆が戦支度をしている時に、女子と別れを惜しむ事の是非はわかりませんが、ツッコミ所も沢山あるのですが、通盛さんの人間的な優しさと弱さにも共感が持てます。好きだな、こういう人。

結局この戦いで通盛さんは討ち死にし、小宰相さんも亡くなるわけで、この二人を能の中では鎮魂して成仏させています。
今回800年以上前の人を演じるのですが、人間はそんなに進化もしてないし、もしかしたら退化してるかもしれないんだけど、今を生きる自分の中で共感したり感じたりする事があります。能の演技は饒舌に多くを語ったり感情的になったりしないのですが、それだから伝える事が少ないのではなくて、それだから言葉にならない多くの思いを非言語コミュニケーションで伝えていると思います。実は、そういうコミュニケーションの情報量の方が、言葉よりずっと多いんだよね。我々は。わかる人には全部わかるというお話。


そんなわけで今回の舞台は、精一杯生きて精一杯死んで見事に成仏したいと思います。それに、誰かが何かを自分なりに感じていただけたらなあと思います。


では舞台でお目にかかりましょう。よろしくお願い致します。

喜久謡会15周年記念 能 羽衣 他

表
早いもので、先代の師匠から頂いた名前をそのまま、社中の合同発表会の会名にさせて頂いてから、はや15年の歳月が経ちました。その間に、個人、団体、公共ワークショップなどで、少しでも能の体験や指導をさせていただいた方は千人を超えるのではないかと思います。
その中で、趣味として、教養として、あるいは稽古事として継続的に謡や仕舞を練習される個人やグループを指導させて頂いておりますが、その生え抜きの方々の合同発表会を、この度、喜久謡会創立15周年記念発表会と題して、国立能楽堂で開催させていただきます。
今年は震災もあり、開催を再考しましたが、私をふくめ、皆それを励みに、ここ数年は稽古に励んで準備をしてきましたので、予定通りに開催させていただくことに致しました。
今回は、時間の都合で、舞ばかりの番組になりました。仕舞、舞囃子、能と一日中休み無く舞台が続きます。
プロの能楽師が地謡を謡って、また演奏をして賛助出演して頂き、いわゆる素人衆が主役(シテ)を勤めて舞う舞台です。キャリア20年以上のベテランから初心者まで、賛助出演のプロの能楽師とアマチュアの出演者で総勢80人近い出演者になります。玄人の地謡を聞くだけでも、面白いと思います。
参加者一同、楽しく真剣に稽古に取り組んでいますので、玄人裸足の立派な舞台から、妙技、珍技まで、親しみ易い舞台が繰り広げられます。
当日は入場無料(撮影録音は禁止)ですので、どなた様でも、能や舞ごとに興味のある方は気軽にご来場下さいませ。能というと、また国立能楽堂というと、敷居の高いイメージがありますが、愛好会の会員発表会という形式なので、一般の方や他でお稽古などされている方のご来場も大丈夫ですので、お友達を誘って千駄ヶ谷に来てください。休憩はなく、一般公演のようにお客様におかまい出来ませんが、出入り自由、全席自由ですので気軽にプラリと数番の演目をのぞいて帰るもよし、一日腰を落ち着けてご覧になるもよしです。(運営上、当日の席の予約や確保は出来ません。まあ、大劇場ですから、満席になるという事は、ないのではと思いますが、席の問い合わせは受付ておりません。また、セキュリティの事から、貴重品のご持参はお控え下さい。)
玄人の公演とはひと味違う舞台がご覧になれるかもしれません。楽しみにして下さい。
能は、来年の教科書に載るという噂の「羽衣」です。面。装束の力も借りて、なかなか美しい舞台が出来そうです。今回のプログラムでは、舞囃子は、初心の中之舞の曲目が多いですね。ベテランの方は、プログラムの後半ですね。いずれも楽しみな番組なので期待しています。私は、最後の方に、仕舞で邯鄲の夢の舞を舞わさせて頂きます。能では子方の舞なので、なかなかやる事がないのですが、一度仕舞でやってみたかったのです。フフフ。
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リア王再再々演

さて、あーっという間に12月。充実しましたねー今年は。稽古と舞台に明け暮れた秋シーズンでした。朝から晩まで一日中意識朦朧としながら稽古をした日もあったのですが、お陰で色んなことが見えてきてしまったんだなこれが。得たものが舞台で出せるようになるといいです。

さてリア王の稽古も始まりました。久しぶりの現代語。しかもシェークスピアですからね。4度目でもありますし、進化を遂げないといけませんが、気負わずに勤めたいと思います。まだ、チケット若干あるようなので、是非観に来て下さい。

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