能楽夜ばなし

能楽師遠藤喜久の日常と能のお話

源氏物語

客席風景 5月23日 再掲


本日もありがとうございました。
鬨の声、波の音、吹き抜ける風。
今日は見えぬものを見、聞こえぬ音を聞きました。
それが伝われば上々なのですが。 
景清。よい経験をさせていただきました。


追善会が近いせいか亡父が舞っているようだと後輩にいわれました。
私の中にいるので、それはそうだろうと自然に思います。
「私はもっと上手だよ」と父の声が聞こえますが(笑)



さて、以下再掲です。
客席に回って私の5月23日の追悼公演(半蔀 立花供養)の見所からの眺めを確認。
正面席は埋まって来ましたが、まだ脇正面や桟敷席(全て椅子席で足は楽)はお席に余裕が御座います。
おすすめは中正面座敷です。
いつもの舞台と少し違うので、花もシテもよく見えるのは意外と中正面や脇だったりします。

今回は、後方から席が埋まっているのは時節柄でしょうね。珍しい埋まり方です。もちろん最前列が一番近くで見えるのは確かです。
最前列は正面も脇正面も空いてます。大チャンス!

また、立花のお花は脇からでもちゃんと見れます。
そのように能の客席に合った四方正面(どこから見ても良い花姿.能の立ち姿お同じ)の生ける工夫が出来そうです。
そうなると俄然脇正面は、良い眺めの席になるのですね。

脇正面からの眺め。

IMG_9673
IMG_9674
後シテは、橋掛に作り物が出でしばらくそこにいますから、全てを見渡せて良い景色なので、おすすめです。
席地図で見ないで、実際の席からの眺めでお選びいただくと良いです。


その他、座敷キ列の左サイドからの眺め
IMG_9658
正面も橋掛も見渡せるこれまた良い眺めです。
足元は一列目は桟敷を掘ってあり楽ちん。2列目以降も椅子です。

花は意外と大きなものなので、正面席は花越しにシテを見る風情を楽しみますが、ここの眺めは超おすすめです。
今回は、花越し、柱越し、作り物越しにと、そもそも重なり合う景色の奥に美しさを垣間見る演出なのだと思います。光源氏が、半蔀屋の奥にチラリと夕顔を感じたように。
源氏物語は、暗闇の中に互いの正体を明かさずに時を過ごす光と夕顔のやりとりが描かれています。
秘すれば花のような物語です。
今はなんでもあからさまに見たがりますが、見えない良さもあるのかなと思います。そう思ってご覧いただくと、また違う感じ方が開くかもしれません。

さて、こうしてみると、矢来能楽堂はリングサイドのような眺めにも見えます。
能舞台は額縁ステージではないので、どこからの眺めも、面白く見ることが出来ます。
たまには違った角度からご覧になったらいかがでしょうか。

中正面の柱前から柱越しに見るのが好きだという通なお客様も居ます。柱越しに見え隠れするのが、最高なんだとか。

見方様々。見え方も様々。
えいやっ!とお選びください。


九皐会共々、私遠藤喜久の会のお申し込みも、お待ちしております。

現在矢来能楽堂の定期公演では、地謡は一列、アクリルシールドにて舞台上の感染防止に努めております。
その他、他の劇場と同じ万全な対策で昨年から変わらず上演しており、お客様のご来場をお待ちしております。
今の感じだと、私の公演も同じような対策になりそうです。
お席についての質問や不明な点あれば、お気軽にお問い合わせ下さい。  5月23日半蔀公演イメージ映像
チケット→https://yarai-nohgakudo.com/tickets/other650322ura
650322omoteai





再up




能楽堂リレー公演という新しい試みが始まりますが、そのプロモーションビデオを公開しております。

私も出演しているので、是非拡散お願い致します。

公演詳細はこちらをクリックして下さい。

ストーリーの解説バージョンもあります。


この公演は、初心者から外国の方までご覧いただきたいとのことで、大変見やすい能です。
オリンピックに向けての新しい試みのスタートですね。
まずは四日間。矢来能楽堂と宝生能楽堂で開催。

なお、私がシテを勤めるのは、9月15日木曜日19時開演。宝生能楽堂の大劇場。
チケットは、4000円との事です。イヤホンあガイドやタブレットも数量限定であるようです。これも新しいです。
申し込みカンフェティページ



是非、多くの方に知っていただきたいので、snsで、是非、拡散していただければと思います。

あと、2週間。

よろしくお願い致します。

9月25日遠藤喜久の会 当日券ありません。

申し合わせと会場となる能楽堂の打ち合わせが済み、あとは本番まで集中してゆきます。
さて、お席の事ですが、今回早くに完売となりまして、結局当日券は出せないということになりました。
チラシに当日券の有無はご確認下さいと書いてありますが、今日の打ち合わせで決定致しました。
わざわざ来て頂いて席がご用意出来ないで、御帰り頂くのも申し訳ありませんので、お知らせ致します。

今回大変ご好評を頂きましたので、また飯島さんと違う公演でご一緒致します。
詳細は決まり次第お知らせ致します。来年の早い時期になると思います。乞うご期待。


さて久々なので、さらに結界の話。

夜、誰もいない暗く静かな能楽堂で野宮の作り物の鳥居を出して稽古をしていましたら、とても不思議な感じがしました。なんというか、ここは凄く縛られた空間なんだなと。
もともと舞台は四方柱に区切られ、屋根もあり、舞台自体が特別な空間であり結界です。そこにさらに鳥居という結界を作るのです。

能台本を読んでいると、その結末は六条御息所は火宅の門を出たとも、出なかったともとれます。私としては、出て欲しい。観念的にはそう思いますが、実際舞台で稽古をしていると、人の自らの力ではそう簡単には抜け出せないのではと思うような気がしてきます。あの野宮の鳥居は、まさにこっちとあっちの世界をつなぐゲートのような重い存在の象徴でもあります。そう易々と行ける感じがしないのです。
ちょうど人一人が抜けられるだけの大きさというのも絶妙です。
生身に感じる感覚が、結構な抵抗感なのに驚きます。
そこを抜けるには何かが必要です。
自らのよほどの決心か人智を超えた何かか。仏の救済か、神の力か。
そんな風に思います。

この結界の中で舞っていると、我々の人生も、こんな感じなのかなあという気がしてまいります。
人生は舞台の如しといいますが、行きつ戻りつ、廻りつ。
そして、目に見えないその壁の向こう、そのドアの向こう、その門の向こうには、別の世界があります。

能では、火宅を出る、その助けとして、僧侶がわれ知らず呼び寄せられたのだなと、そんな気がしてまいります。
僧侶の弔いと月の光。その光の先に導かれるのか。
果たしていかなる結末か。

なんだかとても面白いです。

とはいえ能には狂言綺語という事もあります。
つまり作り事ということです。
そういうと身も蓋もないのですが、こういう曲は、僧侶と伊勢の神と鳥居が出てきますし、ちょっと霊的な世界の話でもあるので、一応ご注意に申し上げておきます。スピリチュアルに感じ過ぎないように。でも、それをしてなお惹きつけられてしまうですが。
この作品、世阿弥時代の金春禅竹の作といわれます。600年以上演じられてきた曲は、凄いものがあります。
私はすっかりこの作品に魅了されてしまいました。少しでも曲に近づけたらいいなと思います。

申し合わせが済んで、まただいぶ感じが変わり、これはやってみないと分からないなという気がして参りました。
とにかくも精一杯勤めます。よろしくお願い致します。





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