能楽夜ばなし

能楽師遠藤喜久の日常と能のお話

自然居士

自然居士 画像 とREQUEST2 竹生島の秘宝の話1

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先日の自然居士。渡辺カメラマンからも写真いただきましたので一枚UPいたします。
赤いマフラーではありません。身代衣と申します。
昔の方は面白い扮装を考えたものですね。
赤い衣と墨染の衣のコントラストが鮮やかです。
今回は玉虫色の光りで変化する独特な色合いのお装束を着せていただきました。生でご覧の方は、感じていただけたと思います。


さて今週は新潟土蜘蛛公演もあり、横須賀公演もあり、聖剣伝説2の稽古と制作もありと休みなしです。

昨今、能楽の番宣も画像より動画になってきているようで、コロナ禍もあり演者の動画ショットの露出が急に増えましたね。

11月1日のはじめての矢来能楽堂 リークエスト2竹生島の秘宝用に沢山撮って下さいとの広報の要望もあって、色々撮り始めました。
コロナ禍の影響もあり、GOサインが出てから広報期間が凄く短いので大変です。
世に催しが知られる前に本番がやってきそうで焦りますわ。

中には、何コレ??動画もあると思いますが、ご容赦下さいませ。
今回、演出と小道具の担当もしておりまして、一時間以内の作品にするですが、捻り鉢巻状態です。

以前何度か史跡巡りで行った琵琶湖竹生島の宝物館にあった面向不背の珠と、島の上から見た竜神が躍り出そうな湖の記憶が、今回の作品のイメージのベースになっています。
前作から演出のバトンを渡されましたが、都や源頼光や土や山から離れて水の世界を描こうと考えました。

はじめて舞台を見る方が、現代劇を見るように言葉の壁をなるべく削って、ナレーションなども取り入れています。

前作は夜公演だったので、照明を使いましたが、今回は昼公演なので、照明は使いません。
その辺りの場面転換の難しさをどう処理するかなど、課題は多いですが、安倍晴明という名の知れたキャラクターも登場しますので、前作以上にスケールアップした作品になっていると思います。
なんといっても能に登場する龍というキャラクターはとにかくカッコいいです。
これにつきます。
あ楽しみ下さい。

終演後に撮影タイムがありますので、是非カメラやスマホでお気に入りの一枚を撮影下さい。



九皐会のTwitterや私のTwitterチェックしてみ下さい。

私もブログも、かれこれ引越ししながら20年近くなるのかな。
そろそろYouTubeチャンネルですかねえ。。。
動画写るの苦手なんですよねえ。。。



と言いつつアートにエールを!にも。。

御礼九皐会 自然居士

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10月九皐会定期公演の第一部自然居士無事に終了しました。
台風もそれてくれてよかったです。
速報で画像来ましたのでupさせていただきます。

この曲、やる方は大変(笑)
中入もなく、ずっと謡いっばなし、舞いっ放しの一時間。最初から出ずっぱりで休むところが全く無いタフな曲なのでした。
完走した!という感じでしょうか。
ご来場ありがとうございました。
また機会があれば感想などお聞かせくださいませ。

本番終わってラジオ収録の稽古があり、さすがに太腿が少し筋肉痛になりそうですわ。(なりましたー足笑)

今週は土曜に新潟りゆーとびあ公演があり、今度は土蜘蛛のシテを勤めます。こちらは兄が前シテ、私が後シテで勤めます。
土蜘蛛は、かなり上演頻度が高いので、楽しんでもらえるように勤めたいと思います。
チケットお求めのお客様はどうぞお楽しみ下さいませ。





自然居士を見る上でのお約束 その2と追記

日曜の昼は台風一過となりそうですね。是非都内の神楽坂矢来能楽堂へ。

さて自然居士の申し合わせも済みました。
今回の人買人役は、ワキ方下掛宝生流の宝生欣也さんなので、観世流台本、つまり謡本とはセリフが少し違います。
古くは、座付きといって組合える流儀が限定的に決まっていたのですが、今はそれは解除されていて、東京ではシテ方観世流とワキ方下掛宝生流の組合せは多いです。
同じように、囃子も狂言も色々な組合せが可能になっていて、それぞれ全部やり方が微妙に違うのです。
それぞれの流儀や家の伝承があるので、それを重じて共演するのです。
あちらにあってこちらに無いセリフもあるので(逆もあり)、今回は観世流ベースですり合わせ。

少女役の女の子も頑張ってくれました。エライ!

さて現在の人達から見ると、能の自然居士の扮装は、現代人は、そんなものかとあまり違和感も無いと思いますが、実はかなり異形のファッションなのです。

現代でも僧侶は剃髪坊主頭にされていますが、半俗の居士は、ロン毛なわけで、しかも曲中、みやげ物の烏帽子を被らせ、舞を舞わせ小太鼓を腰につけて囃させるなんて僧侶にあるまじき姿。
流石の居士でも、屈辱的なわけです。
それを少女を助けるために、鮮やかにやるところに見どころがあるのですね。

チャリティーをしてる高名なお坊さんに、人質と引き換えに帽子かぶらせて歌って踊らせて恥をかかそうとしたら、メチャクチャ上手にやられて呆気に取られるみたいな。

この曲には、そいいう奇抜な面白さがあるわけです。

現代に置き換えてご覧いただくのも、面白いかもしれませんね。

是非今回の生の舞台をご覧い下さいませ。
ご来場お待ちしております。


追記

なお、なお最初の場面の言葉で聴き慣れない言葉として諷誦があります。
少女か持ってくる大きな手紙を、諷誦文(ふじゅもん)といって、お坊さんに追悼の独経をお願いする依頼状です。

そこには、親の追善の為に身を売って得た身代衣を捧げます。辛いこの世から早く脱して、あの世の極楽で両親と生まれ直したいと書いてあるのです。

それで居士も、その場にいた聴衆も、少女を哀れんで涙にシオルのです。


もう一つ現代では使わない言葉として、僻事(ひがこと)というのがあります。
間違った事、道理に合わない事、悪い事。なんて現代語訳される言葉です。

最初、少女が人商人に連れて行かれたのを門前の男(間狂言)が連れ戻しに行くのを居士が止めます。
少女は自らを売ったので、人商人の方に道理があり、無闇に取り戻すのは僻事(ひがこと)だというわけです。

しかし、居士は道理を超えて、善悪をもって取り戻そうと決意するわけです。


以上、公演前の一口解説でした。

この公演は、感染症対策を舞台上にもして、客席も前後左右空けて100人以下でゆったりご覧いただけます。

狂言は20分弱。能は1時間とすっきりご覧いただけます。
当日券もございます! 
4400円です。

演者としては、まあ実にセリフの多い大曲で、次から次とセリフの山と見せ場が来るという感じですね。
申合せは、目一杯張りましたので、本番は力みが抜けて良い感じになるといいなと思います。

ではどうぞ宜しくお願いします。











自然居士じねんこじ 10月11日九皐会例会第一部

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10月11日日曜日12時30分開演
神楽坂矢来能楽堂にて、九皐会定期公演があります。
私は第一部の能「自然居士」のシテを勤めます。
じねんこじと読みます。
世阿弥の父、観阿弥作。
仏法を大衆に説く若き説教師が、雲居寺造営の為の説法を7日間に渡ってしていた。
今だってアイドルが7日間のコンサートなんか、なかなか出来ないから、さぞや人気のある説教師だったのであろう。
そこへ亡くなった親のために追善供養を頼みに来た少女がいた。見れば綺麗な小袖を持っている。これをお布施するので頼むという。
しかし、少女を追って来た人商人(人を売り買いする中世にいた商人)が女の子を引き立てて連れ去った。少女は、自らを売ってその小袖を手に入れたのだった。
自ら売ったのでは人商人にも一分の道理があるが、このまま見過ごせないと意を決し自然居士は7日満願直前の説法を取りやめて、少女救出へと向かう。

自然居士は、半俗のお坊さんだから武力で取り返すことはしない。問答と芸尽くしで人商人に立ち向かう。

幽玄な能とは違った、現代のお芝居のように次々に物語が展開する写実的で筋が分かりやすい面白い能です。

能の中のヒーローですね。
どうぞお楽しみに。
チケットは、観世九皐会事務所にお申し込み下さいませ。
どうぞ宜しくお願いいたします。




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