佐渡に来ています。
毎年こちらで行われている世阿弥供養祭のお手伝いに来ました。
佐渡は、能舞台が多いのが有名ですが、江戸時代に金山が幕府直轄になった頃に能楽が盛んになったとか。
そしてその昔は、流聖、世阿弥さんが佐渡に流されたといういう話は有名です。
この催しも、佐渡や新潟県の謡曲連盟と地元の宝生流や観世流の愛好家の方々が実行委員会を主催して自ら演じて長年続けていらっしゃる催しです。
父や兄のお弟子様や関係者がご出演なので、今年は私も兄の手伝いに上がりました。
今回は、観世流は、お仕舞と、杜若の能をされるという事で、私は能の後見にお邪魔しました。
申合も昨日無事に終了し、本日はいよいよ本番。
正法寺ご住職による世阿弥供養の法要より催しがはじまりました。
正法寺さんは世阿弥の佐渡配所のひとつです。

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客席に世阿弥像と祭壇が整えられ関係者が参列。読経と焼香と続き、その後、世阿弥さんに見守られるように舞台が始まりました。
650年後の世界で自分の作品が上演されるって、どんな気分なのでしょうね。
喜んでいただけたらいいですね。

正法寺ご住職には、父をガイドに社中方々と佐渡能楽史跡の旅に訪れた時に大変ご親切にお世話になりまして、ご挨拶しながら当時を懐かしく思い出しました。


会場は、掘記念 金井能舞台という大変に立派な室内能楽堂です。
お客様も多く台風一過。真夏の陽射しの中、熱い舞台が繰り広げられました。
皆様の熱演のせいではないのでしょうが、ホントに暑い舞台になってしまったのでした。
なんと申合せ絶好調だった舞台と客席の空調がおかしくなり、楽屋から鏡の間に出ると、カナダからハワイに来たような温度差。
杜若のシテは着込みの上に出ずっぱりなので、途中でクラクラならないかヒヤヒヤしました。
横板に寛ぐ度に私が顎の汗を拭き、無事に終曲。
(出番前に何かあればすぐ合図するようにとは打合せていたので、様子を見ながら勤めていたのはいうまでもありません。)
戻って楽屋で地謡も囃子も汗だくで、皆ホッとして笑みがこぼれました。

関係者の皆様、誠にありがとうございました。
またおめでとうございました。
シテも暑い中ミスもなくよく勤められました。
一年半も稽古したと伺いましたが、全く心配のない舞台でした。重ねておめでとうございました。
お客様もさぞ暑かったでしょうね。ご苦労様でした。
私からも御礼申し上げます。

終わってみれば皆気持ちよく汗を流して減量大成功!
でも打ち上げで水分大補給で元どおり(笑)

昨夜はホテルのロビーで、鬼太鼓や佐渡おけさの実演とワークショップがあり、15分程佐渡おけさを習って認定書をいただきました。
以前来た時も習ったので、これで2枚目。
佐渡おけさは波ですね。波。そして風と稲穂。
などと知ったかぶりの私でした。

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そうそう今回は連日、畑に佇むトキを見ました。
そして帰り道、運転手さんにトキの居そうな道を走ってもらい、ついに鷺とトキ同時に遭遇。
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左がトキ。右が鷺。

三匹が飛ぶのをしかと見ました。
見とれて決定的瞬間はシャッター切り損ねたですが。
いいもん見れました。

やっぱ佐渡はいいね。
おしまい。

8年前の記事がホームページにありました。
よろしければそちらもどうぞ。