仕事がら毎日和服の着物を着ているわけだか、自分で洗えるもの以外は職人さんにいつも任せている。
夏になったので、いつも行く着物洗いの店に着物を持っていったら、ちょうど先日出した私の着物の洗い針の行程の最中だった。一度着物を、パーツごとにバラバラにして、それを一枚の長い反物の状態に繋ぎ合わせてからほころびを繕い、さらに丁寧に洗い、今度は傷んだ生地を目立たない場所に移動して再び着物に仕立て直す。こうすると、古くなった着物や親から受け継いだ着物もまた綺麗に着ることが出来るのだ。
今日はちょうど縫い合わせて元の反物状態に戻した生地を見ながら設計図となる図案を書いて思案しているところだった。思った以上に生地がボロボロなんで大変だと笑っていた。
見るとあちこちに繕いがある。これを目立たぬ場所に配置変えして着れるようにするそうだ。
いつも出来上がるとほとんど傷んだところがわからないので、着物の傷みを知らなかった。
引退した先輩から頂いた着物で、ほんとに何十年と着こんだんだよね。
これがなんとかまた着れるようになるというから凄い。
日本人の知恵と職人の腕と伝統を感じて嬉しくなった。
今、和服はどんどんすたれていると聞く。職人も当然減っている。
こんな職人さん達がいなくなるとほんとに日本は寂しいなあ。
皆さんもっと和服を着ましょうね!