能楽夜ばなし

能楽師遠藤喜久の日常と能のお話

九皐会

本日は矢来能楽堂定期公演でした

朝アップした記事が何故か消えてる??
今日は、満席ですよーという情報でした。

仕舞の地頭と能船弁慶の地謡でした。

仕舞の地謡は、小唄、中ノリ、平ノリ、ロンギや切と色々出てきました。地謡いの聞かせところだったので違いが出せてたらいいのですが。

今日の能の子方はシテの長山さんのお孫さん。
今日は、ぜーんぶ彼が持っていったなあ(笑)
立派な能楽師になりそうです。楽しみです。

私は年内は九皐会で、いろいろと勤めさせていただきます。
そんなわけで今年の秋は個人主催の遠藤喜久の会はいたしません。
来年5月24日に矢来能楽堂でいたす予定です。


明日にでも年内の予定は、また告知しますね。
宜しくお願いします。

箙ebira

さて新学期ですね。
今週は九皐会が箙と国栖(えびらとくず)
何年か前に、今回の箙の古跡、神戸三宮の生田神社を訪れたのですが、その時の写真が出てきたのでホームページにアップします。
ここをクリック!

その時、箙の梅のすぐそばにこんな喫茶室がありました。
今度行ったら是非入ろう。
喫茶

右近 この扇

bca3a9b4.jpg
昨日は九皐会。
釆女は、二時間の大曲でした。

右近は、桜に因んだ曲なので、昨日は替えの扇を使わせて頂きました。十数年前に大先輩の会で頂いた記念の扇。ようやく初使いでした。通常は葛扇ですね。

桜葉の神は、昔、右近の桜に紫雲たなびき、日輪が降臨し、奉られた神との伝承もあり、今回は、紫骨、金地、桜の扇の出番となったわけです。

ご来場ありがとうございました。
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右近(うこん) バレンタインデー2

日曜日の定期公演の申し合せも終了。
私が仕舞を勤める「右近」という曲は、九皐会ではちょっと上演頻度が少ない曲です。
右近の馬場というところがありました。
能の物語はその右近の馬場をロケ地にしたストーリー。
そしてそこに現れる女。

それは桜葉明神の化身でした。

右近の馬場、在原業平、桜葉明神という三つのキーワードがわからないと、このお話はわからないのです。

右近とは、近衛府、ちかきまもりのつかさ。奈良時代末期以降の令下官の一つで、内裏の警護のお役目をしていたセクションとか。
近衛大将といえば、大納言クラスといいますから、大変高い地位であります。
武官の最高位で、大納言、大臣、征夷大将軍が兼任することもあったということですね。で、左大将の方が地位が高く、摂関家が独占した。
北野天満宮に祀られ菅原道真公は、右大臣、右近衛大将にまで昇った。
(ちなみに政敵と言われた藤原時平は、左大臣、左近衛大将であった。)

で、右近の馬場とは、右近衛府の鍛錬所で、内裏の西側に位置していた。
ここに、菅原道真公亡きあと、この場所に祀って欲しいと神託が降りて、今日の北野天満宮が出来たと、由緒にあります。

ちなみに能「右近」の話の中で登場する在原業平は、道真の20歳年上。
同時代を生きた人です。道真が大宰府に流されたのは、業平が亡くなってだいぶ経ってからの話です。したがって今日の北野天満宮、道真公が祀られたのは、あとの話です。業平が歌を詠んだ頃は、もっと広い馬場に桜が咲き乱れていたのではないかと思われます。
で、それよりずっと後世に書かれたこの能ですが、道真公の話は語られず桜の名所として話が進みます。

さて右近の馬場は、今と変わらず桜の名所で、そこで、宮廷行事の騎射とか行われる。
見物人も大勢出ていたことでしょう。そこに来た在原業平が、物見車で来ていた車の、御簾からちらりと見えた女性に歌を読んでいます。(すぐに歌を詠むところがさすが・笑)

それがこれ。古今集に残された歌
「見ずもあらず見もせぬ人の恋しくはあやなく今日やながめくらさむ」
色々訳文がありますが、(御簾越しに見えたようで見えないあの人が恋しくなって、今日はぼんやり、物思いにふけって過ごすだろう。)

その女性の返歌が、いいです。
「知る知らぬ何かあやなくわきていはむ思ひのみこそしるべなりけれ」
知っていようがいまいが、あなたの思いこそが恋の道しるべではないでしょうか?

うむ。バレンタインデー向きだな(笑)
ちなみにこの二つの歌は、
「見もせぬ人や花の友、知るも知らぬも花の陰に
という 詞章に読み込まれます。これは「吉野天人」でも出てきますね。

桜の下での恋歌がなんとも艶があります。

さて、「右近」の能は、そうした歌がイメージの下敷きになっていて、鹿島神宮の神職さんが北野の右近の馬場の桜を見に立ち寄ったところ、物見車に乗った女と詞を交わす。ふと神職さんが業平の歌を口ずさむ(しゃれた神職さんだ)。
すかさず女が返歌を返して、会話が弾むのでした。
やがて、その女性は、この北野にも祀られる神。「桜葉の明神」とほのめかして消える。

後半はいよいよ桜葉明神(女神)が現れて寿ぎの舞を舞うという筋だて。

私が舞う仕舞は、この桜葉の神の舞です。
能台本に曰く、桜葉の神とは「王城鎮守の国を守るめでたい御神」
同じ桜にちなんだ吉野天人にイメージが近いですが、出で立ちは女神であります。

北野に現れた桜葉の神は、御池に姿を映し、桜の梢を翔って、やがて天に昇ったという。そんな詞章に乗って舞を舞います。

桜にちなんだ華やかな曲ですね。短い仕舞ですが、爽やかに勤めたいと思います。









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御礼

昨日は九皐会ご来場賜りましてありがとうございました。
いろいろとあった一週間でしたから、お客様も楽屋もいつもとは少し雰囲気が違ったように思います。

昨日は新調の袴が開演直前に届きまして、それで「兼平」を舞いました。
仕舞袴の職人さんの仕立てで、さすがに線がピシッとしています。
縦の線は5ミリの曲がりも許さない職人気質の方が作ったものですから、身に着けるこちらの構えが狂っていたら嫌だなー(笑)などと考えながらも、寸法ぴたりで気持ちよく舞台に上がれました。
終演後、皆で少し袴について話を伺い、袴作りにも伝えられる技術や伝統があることを知り勉強になりました。
ありがとうございました。

さて、来週は22日は、源氏物語の朗読と能と香の取り合わせで、五感で楽しむ源氏物語という催し。朗読人の舞台稽古にも熱が入ります。
今回は、朗読メンバーの中の唯一の男性、で、イケメン(笑)の役者の男の子に光源氏をお願いして、演劇的な要素も取り入れました。能楽堂で能以外の舞台は難しいのですが、今回は能の演出を取り入れることで、そのハードルを越えられたかなと思います。演者の健闘を祈ります。



御礼

昨日は九皐会ご来場賜りましてありがとうございました。
いろいろとあった一週間でしたから、お客様も楽屋もいつもとは少し雰囲気が違ったように思います。

昨日は新調の袴が開演直前に届きまして、それで「兼平」を舞いました。
仕舞袴の職人さんの仕立てで、さすがに線がピシッとしています。
縦の線は5ミリの曲がりも許さない職人気質の方が作ったものですから、身に着けるこちらの構えが狂っていたら嫌だなー(笑)などと考えながらも、寸法ぴたりで気持ちよく舞台に上がれました。
終演後、皆で少し袴について話を伺い、袴作りにも伝えられる技術や伝統があることを知り勉強になりました。
ありがとうございました。

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