来月の公演の能「杜若」の花の写真を撮りにいこうと思ったが、まだわずかに季節前なので叶わず、ネットで検索していたら思わぬものに出会った。
レッドリストという言葉はご存知であろうか?
絶滅の危機に瀕している世界の野生生物のリストだそうである。
なんと杜若カキツバタも絶滅危惧種の指定を受けているのである。ビックリ。

能の「杜若」の背景はかつて自生の杜若が咲き誇った八橋であるが、現代では日本からは沼地が減少し絶滅の危機に瀕しているというのである。
八橋からほど近い愛知県刈谷市の杜若が国の天然記念物になっているのでこのページのカキツバタを見てかつての八橋をイメージしていただこう。➡t刈谷市観光協会

実に美しい。
こんな沢辺に一人佇めば草木の精霊を感じる事は自然である。
例の如く能の舞台には杜若の花のセットは出てこない。
観る者演じる者の心の中に咲いているのである。
もっといえば脳の記憶の中に杜若の映像がなくては、花も咲かないであろう。
というわけで、ゴールデンウイークにでも直接見に行っていただけたらいいが、そうもいかない人はネット散歩して花見していただけたらと思うのである。


(いずれがアヤメ カキツバタという言葉は、どちらも美しく見分けがつけづらいということだそうだが、なるほどよく似ている。花の根元の白い線がスッと入っているのが簡単な見分け方だそうで、アヤメも花菖蒲もみなよく似ているからなかなか難しい。ちなみに、この言葉は能「鵺」に出てくる源頼政の鵺退治に由来するとかで、これも面白いことを知った)


しかし今やその杜若もレッドリストである。
杜若を検索すると➡検索

今でさえ群生する杜若を鮮やかにイメージするのは難しいのに、近い将来、カキツバタを見たことのない子供達の前で杜若の精霊を演じるのは厳しいなあ。。。
しかし、これは全て人類の繁栄と比例しているのだから何とも悩ましい問題でありますね。