能楽夜ばなし

能楽師遠藤喜久の日常と能のお話

立春も過ぎ 謡い仕舞のお稽古したい方集まれ 練馬謡曲仕舞の会

はや2月。
今年も練馬区の図書館(貫井)で講座をいたしますが、宣伝をしようと思ったらすでに満席だそうで、受付終了したとのこと。
今更ここに書いてもなんですが、一応こんな事もしてますよとのご報告。

貫井図書館
毎回、図書館の方が企画練ってくださって、図書館にある謡本をテーマにお話しと簡単な体験をしております。
この図書館には江戸時代の謡本があるのですよね。

謡本とは、能の台本のこと。

これを謡うのが、室町時代くらいから庶民の習い事として流行しまして。
色々な謡本が、その時代から刷られたようなのです。

その謡本の古書が数十冊、貫井図書館にあり、
デジタルアーカイブになっていまして、それを紐解きながら能楽師の私が、能のお話やら謡やら摺り足やらの手ほどきをするという、面白しろそうな企画。

しかもこの図書館企画は、なんと無料なので、毎回募集と同時にあっという間に定員になるのであります。
というわけで今年もお招きいただきました。

今回は入れなかった方は、また、図書館にリクエストしてみるとよいかもです。

あと、練馬では、練馬能楽謡曲仕舞之会という練馬区の生涯学習団体に登録されている観世流の謡曲と仕舞の稽古場がありまして、もう20年以上続いています。
そこに私が毎月指導に伺っています。

3月に体験講座という形で、新規会員募集をいたします。
3月6日と13日
会場は練馬文化センター3F和室 1時始
この体験講座の参加費は1回1500円だそうです。


午後1時から1時間程度、謡や仕舞の手ほどきをいたします。
もちろん全くの初心者対象ですので、誰でも簡単に出来ます。
年齢制限も性別も特にありません。
やってみたいと思った人なら誰でもどうぞ。

とわいえ平日の昼間なので、働いている方は厳しいかな。

当日は私が手ほどきいたしますので、初めてみたい方がいたら気軽にご参加ください。
私に指導を受けられるチャンス!
なんて(笑)

申し込みは、練馬謡曲仕舞の会 
とのことですが、直接いらしても大丈夫かと思います。

このブログの右上の所の✉アイコンをクリックしてメールくだされば、私から会の方に連絡いたします。

謡とか仕舞って、なんだか大変そう難しそうといわれますが、高齢になってから始めるられるので、難しくはありません。

半年で完成とか上達!卒業!資格! みたいなすぐに成果を求める習い事ではないので、肩ひじ張らずにのんびりでも気長に続けていると、必ず上達しますし、いろんな知識や教養も身につくし、なにより程よい緊張感もあり、物を覚えたり、全身を動かしてすり足で舞ったり、大きな声を出したりと、日本の歴史の中で長く続いている稽古事は、やっぱり身心にいいことが多いように思います。


先日も社中の新年会があって、皆さんとても気持ちの入ったよい仕舞と謡を披露されてました。
勝ち負けを競うものでもなく、自分の中で前よりもちょと良くなる、声がよく出るようになってきたとか、節が気持ちよく謡えるようになったとか。体が少し思うように出来たとか、曲の理解が深まって気持ちが入ったとか、いろんな事に気配りが出来るようになって細やかになったとか、姿勢が良くなって型が身についてきたとか、少し技術が向上したとか。心が落ち着いてきたとか。
ま、そんなささやかな喜びの積み重ねがあるわけです。

で、こういうのがやっていて楽しいわけです。能のお稽古は。
本気で舞ったり謡ったりすると全身が震えるからね。

もしかしたら、能を観るよりも楽しいかも。

興味のある方は、一度覗いてみてください。







4月16日 りゅーとぴあ公演 チケット発売日



新潟公演のチケット発売日が、1月26日(木曜日)一般と迫りました。
また、りゅーとぴあの会員になると前日の25日(水曜日)から割引価格にて予約出来ます。
是非見に来てください。

昨日は横須賀芸術劇場公演でした。
大劇場ですね。
能は観世喜正師の草子洗小町。
そして、オープニングは横須賀恒例の神歌から。
神歌は、翁の素謡版です。
今回は大先輩の永島忠侈師が太夫たるシテを勤め、私が地頭を勤めさせていただきました。
素謡といっても神歌を謡う神聖さは、翁と変わらず、大変気が引き締まります。
我々にとって特別な演目です。
今年は元日から何度となく神歌を謡い聴き、その神聖な響きに浄められる思いがしておりました。

かつて能は、その1日の舞台は、まず翁から始まり、そして、それに続いて五番ほどの様々な能とその間に狂言が演じられていました。
この翁は、遡れば鎌倉時代までその伝統の系譜が繋がるといいます。

今日では、上演時間の都合や公演形式の変化に伴い、翁の上演は、お正月や、特別な催しの時に限られてきて、まさに別格な演目になりましたが、元々はまず、天下泰平、国土安穏の言霊が謡い込められ、豊作と子孫繁栄を祈り、神霊が降り立つ舞台から1日が始まったのです。
正月に門松を立てて歳神様をお迎えする慣習と同様に、とても日本的であり、能の原点と言えるものでもあります。

演劇としての公演で、翁や神歌があると、今の若い人は儀式的な感じがするかと思いますが、何百年と大事にしてきているものなので、観たことない方がいたら一度は観て欲しいと思います。


さて、表題の舞台もチケット発売です。
あっという間に今年も次々迫ってきました。日々是精進です。

今朝は服装学院の学生鑑賞会からスタートしました。
なんと60年以上続いているそうです。
装束に関するレクチャーを含め、日本の伝統芸が若い方の何かのヒントになれば嬉しいですね。





九皐会初会 御礼

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カメラマンの駒井さんから速報が来ました。
本日は九皐会初会にて、兄、和久の翁の披きがあり、私は千歳を勤めました。
(私の写真ばかりですみません)
今日は小鼓の田辺さんも披きでしたし(写真右手).、私も何度かしているとはいえ、20年ぶり位の千歳で、お互いに大変緊張感がありました。
さすがに若い役者が勤めることの多い千歳をやるのは、年齢的にはこの先もうないかなと思い、今回は年末年明けから徐々ですが潔斎モードになり、飲食制限をしたり例年になく慎んで臨みました。

精進潔斎とか別火潔斎とかいいますが、
我々は行事や舞台や稽古もありますから、神主さんのように長期にお籠りしての潔斎や、厳しい生活制限は現実的には難しいのですが、神事の名残を残すこの曲の時は、各自、身を清めたり、別火をしたり、心身を慎んで当日の舞台にのぞみます。

数日の事ですが、テレビや音楽とも離れ、静けさというものを久しぶりに感じました。

潔斎というと宗教関係の方は、仏式の方は、食事も肉魚や酒も全てダメとか厳しい様ですが、翁は神事能ですから、神式よりではないかと思います。
これについては家々の心得があるようです。
要は、心身を清らかにして天下泰平を祈るということが肝要であろうと思います。
まして翁の太夫は、神降ろしを舞台でするわけですから言わずもがなですね。
翁に関しては、神事と芸の融合した大変特別なもの。
能にして能にあらずと云われるとおりだと思います。
というわけで、ここでは書けない細々とした手順があっての本番でした。

年明けからいつもとは違う数日を過ごし、ようやく舞台も終わりホッといたしました。

これが済むと、いわゆる精進落としということになるわけで、食事制限を外してリバウンドしない様に気をつけたいと思います(笑)。

今年は、四月にまた兄とコンビを組んで大役を努めます。

そのお知らせはまた次回に。

ともかくも本日はありがとうございました。

トップの写真、酉年っぽいね。

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あけましておめでとうございます

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皆様あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

お年始は、矢来能楽堂よりスタート。
能の家は、神歌を謡って新しい年が始まります。
神事能たる「翁」の謡いである神歌には天下泰平 国土安穏の言葉があり、祝詞と同じなのですね。
本年は、お天気も良く気持ちよく新年が始まりました。

今年も皆様にとって、安穏で泰平な日々でありますように。



今年も一年ありがとうございました。

皆様今年も一年ありがとうございました。
ようやく大掃除も終わって、歳神様をお迎えする準備も整いました。

今年は1月に体調を壊して肝を冷やしましたが、それからは用心したおかげで、大病もせず風邪らしい風邪もひかず、例年になく健康に一年を過ごせました。

また、5月には父、六郎の三回忌追善会を国立能楽堂でさせていただき、社中始め皆様にご支援賜りました事、改めて御礼申し上げます。

また、恒例の所沢ミューズワークショップやリレー公演、九皐会定例や鎌倉能舞台定例、国立能楽堂の催しなど、今年は例年以上に多くの舞台に立たせていただきました。

そして、文化庁の学校公演に参加させていただき、北から南まで多くの学校に行かせていただいたのは、実に楽しい思い出となりました。

あれだけハードな日々で、風邪ひとつひかなかったのは、案外忙しいのが性に合っているのかと思った程です。

その先々で伊勢神宮、岩清水八幡宮、出雲大社、熊野速玉神社、厳島神社など多くの能楽にゆかりある神社仏閣を参詣する事が出来たのは楽しい思い出となりました。
思い出してみると、殆どどこもパワースポットと言われるところ。
そのお陰で風邪を引かなかったのは、まさに神仏の加護としか言いようがありません。どこに行っても手を合わせていた一年でした。

2017年新春は、観世九皐会一月初会にて、兄が翁の太夫を勤め、私も20年ぶり位に千歳を勤め露払いをいたします。この千歳、もしかすると今回一門の最年長記録更新か?というほど、歳の若い役者が勤める事が多いわけですが、ひとつ気合を入れて勤めたいと思います。よろしくお願いいたします。

今年も皆様のお陰で無事に一年を終える事が出来ました。
本当にありがとうございました。
明年もまた、皆様にとって良き年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。


2016年大晦日

新潟りゆーとびあ公演情報up

来年4月16日日曜日に行われる新潟りゆーとびあの公演情報がりゆーとびあホームージに正式に上がりました。
先週、私のホームージに最新動画を先行配信始めましたが、こちらにもリンクしました。
是非ご覧ください。そして、是非観に来て下さいませ。

今年は関係者の協力を得て随分沢山の動画を制作しましたが、今後はさらにこの流れが加速する事でしょうね。


りゆーとびあホームージ


新潟公演については、これから沢山書きますが、1月26日はチケット発売が始まります。
不思議な巡り合わせで今年に続いて、来年も兄弟二番能をすることになりました。
来年1月は、九皐会で兄の翁の初演に私が千才を二十数年振りに勤めますし、それに続いて二人でやることになりました。
力合わせて頑張りたいと思います。
よろしくお願いします。

九皐会納会

あっという間に12月が来て、本日納会でした。
この一年九皐会定期公演を観に来てくださった皆さん本当にどうもありがとうございました。

新春は、兄、和久の翁から一年が始まります。私も20年ぶりくらいの千才で露払いをいたします。
明年もよろしくお願いします。

1月九皐会

さて、今年はこれで終われるはずもなく、あと、7、8本舞台があります。
師走頑張りたいと思います。

大阪出張

今週は文化庁主催の学生能で大阪出張だったのです。
で、例によりご近所の能楽史跡を訪れました。
まずは、先日弱法師を舞ったばかりのk君が、四天王寺にお礼参りに行きたいというので、同行して久しぶりの参詣。
謡いに謡われる石の鳥居が特徴的で、ここから海の方を見ると彼岸の中日に夕日が沈むわけです。
その丸いお日様を心に思い、西方極楽浄土を思い描いて感じるのが、日想感というわけです。
今、改修工事中でしたが、とにかく広い境内を散策して弱法師気分を味わってきました。
此処に来ると能楽師は必ずやるのが、石の鳥居にぶつかる仕草。私も昔やりました。私の亡父もやったそうです。ま、役作りとしてどんな感じか知りたいわけですね、
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本当は右側なんだけど、施行を待つ人がいたので左に。
一生懸命ぶつかるk君でした。
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でもって、心あてなる陽に向かいて東門を、拝み波阿弥陀仏の型どころ。
人通りがないので、稽古を始めました。
というか、公演前にやらないとね(笑)
境内には他にも謡いに出て来る史跡が其処此処にあり、能楽ファンには必見の名所でした。

講演旅行2

このところ出張が続きまして、今度は紀伊半島に行ってきました。
名古屋から伊勢へ、そこから時計回りに熊野の方へ下りて、さらに最南端の串本を周り、最後はぐるり紀伊半島を上がって関西空港から戻りました。どんだけ移動したのやら。
折角の機会なので先々で能楽関連の史跡の神社に立ち寄り参詣。まさに諸国一見の能楽師。
今回伊勢神宮下宮、内宮に立ち寄れたのはとても良かった。
特に、朝6時前に早起きして内宮の鳥居から朝日が昇るのを拝めたのは感動的でした。
まさに天照大御神様のパワーを感じました。

行く先々に神話時代の名残があって、信仰が息づいていました。八百万の神々に祈れる日本人って幸せだなあ、ありがたいなあと思った次第。

名古屋といえば味噌カツ。駅にある名店で初めてがっつり食べました。
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下宮 次の遷宮を待つお宮
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内宮夜明け前
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内宮の夜明け
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花巌神社
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神事の綱
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熊野速玉神社
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最南端串本 弘法大師と天邪鬼の伝説のある橋杭岩
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暖かい海風の空
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戻って東京の寒さにビックリ。

公演旅行

文化庁の学校公演の為、東北に公演旅行でした。
野山に囲まれてどこも素敵な景色でした。
東京に戻って、ビルと人混みと騒音に今更ながら驚くばかり。便利で活気はあるけどね。ちょっとスローライフに憧れますね。
ま、当分無理だけど。

風力発電 秋田
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鳥海山
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姫神山
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鐘楼 盛岡
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烏帽子岩
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盛岡城址公園の紅葉
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初雪紅葉
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南部鉄瓶。驚きの値段で諦め。
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皐風会さん、お世話になった皆様、ご同行の皆様もありがとうございました。
さて、いざ東京。
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