能楽夜ばなし

能楽師遠藤喜久の日常と能のお話

九皐会 きゅうこうかい でした

昨日は観世九皐会でした。
「淡路」という神能の後見と仕舞の地を勤めておりました。
公演が終わってしまいましたが、以前淡路のシテ、伊弉諾の神を祀った伊弉諾神宮に史跡巡りの旅で参詣した写真が出てきました。
親神様の神宮ですから、大変立派な神社でした。
ここで社中の人達と正式参拝をしたのが思い出されます。
実に美しい祝詞でした。
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その時のブログはこちら→クリック


来月の九皐会は、能「班女」と「鵜飼」です。
鵜飼は私がシテを勤めさせていただきます。
是非ご来場下さい。

山梨県石和川の鵜飼漁の鵜使いのお話。

禁漁区に忍び込んで鵜を使って漁をして、終に村人の私刑にあって沈められてしまう男の話。

人はやめろといわれても、どうしてもやめらないことがあるのかもしれません。

それを業というのかな。

この台本、現代的にやったとするとホラーな感じもあり夏向きなお話なんですが、能で演じると少し和らぎますね。怖さとは違う観どころが多いです。

前シテは
真っ暗闇に亡霊の持つ松明が人魂のように動きながらやってくるという登場なのですね。
今は照明の明るい能楽堂で演じますから怖くもないのですが、電気のない時代であれば、それだけでかなり薄気味悪かったことでしょう。

黒い鵜を音もなくぞろぞろと連れたずぶ濡れの男。(能ではもちろん鵜は実際に登場しないので、すべて観客の想像力にゆだねられます)

その男が語る自らの死に様の独白。

そして罪障懺悔の為に自らの業となった鵜使いの漁の様を見せる下りなど、見どころ多しです。


月や川や波や水音や水の匂いや鵜が想像出来たら、きっと面白いと思います。


最後に閻魔大王が出てきて意外な結末が待っていました。


この曲のシテは、鵜飼の老人と後半の閻魔王を一人二役にて上演します。

1時間ほどの演目なので観易いかと思います。

乞うご期待

お申込み お問い合わせは観世九皐会事務所まで→クリック
残席わずかです。よろしくお願いいたします。



月はいくつ

今日は宮城県白石市碧水園能楽堂特別公演で、融の地謡を謡って来ました。
夏日でとても暑かったです。

さて、能の台本には月が読み込めらることが多いのですが、この融という曲は、詞章の中に沢山の「月」が出て来ます。 
数えた人がいるのですが、忘れてしまった。。。

数え直してみると月の文字は25!たぶん。。

御本をお持ちの方は是非確かめて見てください。
妙に感心しますよ。

これに舞台では間狂言のセリフにも月があるので、さらに増えます。

まさに月の名曲と言われるわけですね。
公演が終わって晴天の白石。

今夜は良い月が観れることでしょう。






指月 Don’t think. feel!

今日は鎌倉能を知る会で放下僧の地謡を謡っていました。
放下僧のクセを謡うと、カンフー映画で一時代を築いたブルース・リーの「燃えよドラゴン」の冒頭のシーンを思い出します。 私も兄とよく映画を観に行ったものでした。

映画の中で、カンフーマスターのブルースリーが、若い弟子に極意を教えるワンシーン。 カンフーマスターは、五感で感じろといいます。 それは月を指差すようなものだと。そういって月を指差すと、弟子は指を見ます。 そこでマスターは、弟子の頭をピシャリ!
Don’t think. feel!

真理は手段のその先にあるという例え。 これブルースリーファンには有名なワンシーン。

放下僧のクセに謡われる、「佇む月を山に見て指を忘るる思いあり」とは、まさにこの事だと思います。

手段の先にあるものを見よ。
それを感じよ。

これは有名な例えらしく、遥か昔に作られた能の中にも読み込まれて出て来ていたというわけ。

禅問答に凝った仇に近づくために放下僧の姿になったシテが舞語る詞章に出てくるのですね。なのでここの謡いはよく覚えているのです。

楽屋で後輩に「燃えよドラゴン」の話をしたら、ブルースリーが流行った頃はまだ小さくて映画を見てないとの事。 と言うことで、この話にピンと来るのは、マニアな同世代ですね(笑)。 是非、ブルース・リーを知らない方はDVDを借りて一度ご覧ください。

所沢ミューズ 能楽、仕舞ワークショップ 募集


今年も大好評所沢ミューズワークショップが始まります。
現在新規募集中です。
詳しくは所沢ミューズのホームページでご確認下さい。
初めて仕舞を学んでみようという方には、最適な超体験型講座です。
一般のお稽古事とは少し違い、2か月完結です。
また劇場主催ですので、安心して受講できます。
私個人主催では実現出来ないサービスがたくさんありますね。
年末からミューズが改修工事に1年以上改修工事に入り閉館しますので、
これが閉館前の最後のワークショップになります。
ぜひ迷わずトライしてみてください。

皐月ですねえ。

かつて五月の第三日曜日といえば、父六郎の素人会と決まっていた。
父は毎年の行事としていた。
皐に謡う会という名前で皐謡会コウヨウカイと名乗った。
奇しくも昨日は五月第三日曜日で、そして今日は亡父の命日だった。
ま、そんな巡り合わせなのですよ。やっぱり。

見守りいただきましたよね。やっぱり(笑)
皆さん無事に終わりました。

お陰様でありがとうございます。合掌。


喜久謡会二十周年記念大会終了

本日の舞台
滞りなく、欠番もなく無事に終了。

ご来場の皆様、出演者ならびに関係者の皆様

誠にありがとうございました。

そして、今日も良い天気。感謝感謝。

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本日の扇。
常盤の松と当家に伝わる橘をあしらった物。
いずれも永遠の栄を意味するおめでたい扇なのでした。これにて大瓶猩々を祝言として最後に舞わさせていただきました。
一期の思い出となりました。

めでたけれ。







喜久謡会20周年記念大会 書き足し

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本日20日に行われる国立能楽堂でのアマチュアの能楽愛好家の発表会の20周年記念大会の申合せが行われ10時から6時まで、舞囃子20番ほか仕舞もあり、まるで当日のような長い長いリハーサルでした。

地謡、囃子の玄人の先生方がずらりとお見えになり、主役の舞台をサポートしていただき初舞台からベテランの方まで大劇場での大変緊張感のある申合せになりました。
あとは皆様の無事を祈るのみです。
入場無料。チケットは特になしなのでそのままお越し下さい。到着簿にお名前だけ書いていただけたら会員の励みになりますので是非宜しくお願い致します。
撮影録音は禁止です。混雑の折はご容赦を。
アマチュア愛好家の一世一代の舞台。
プロの舞台のようにはいかないのですが、気持ちはめちゃくちゃ入っております。なにせ、国立能楽堂で主役なんて、玄人だってなかなか立てないわけですから、気合いも入りますよね。
口から心臓が出かかっている人とか、悠然と舞う方とか、曲目以外にも見所沢山あります。またブロの囃子は必見です。気軽に覗きに来てくださいませ。

ちなみに舞囃子とは、面装束を着けずに袴姿、(女性は着流しも)で、一曲の一部分を(10分から20分)位を囃子と地謡の能と同じ演奏で舞う事を言います。
ある程度仕舞が舞えるようにならないと出来ないので中級者以上の方が勤めます。
仕舞は、囃子の演奏を入れずに地謡だけで舞います。こちらは3分から5分位の曲(クセ)舞や切舞を舞います。仕舞は初心者から超ベテランまで勤められます。
素晴らしい仕舞は能一曲に勝ると言われるほど、曲目のエッセンスが凝縮されてます。どちらも動きがあるので初めて観る方でも楽しめると思います。



なお、当日最後に番外として観世喜之師匠、観世喜正師匠ご出演で、不肖私、喜久もご一緒させていただき、名前もめでたく喜の字三並びで、太瓶猩々というこれまた大変おめでたい曲をお祝いとしてスペシャルに三人で舞わせていただきます。
是非最後まで観て行って下さいませ。
合わせて宜しくお願い致します。

なお。入場無料なので混雑の折は席取りなどせずに譲り合ってご覧くださいね。
紳士淑女の皆様に申し上げる事でもないですが。
では宜しくお願い致します。

プログラム詳細はホームページをご覧ください
進行時間は目安です。進行が早まるかもしれないので、お目当てがある方は少し前に来てくださいませ。

毎日書き足して文章が増えてしまった。



御礼九皐会別会

このところ同門の大曲の舞台が続いております。
昨日は九皐会特別公演が千駄ヶ谷の国立能楽堂で行われました。ご来場賜りありがとうございました。
私は恋重荷(コイノオモニ)のツレの女御役で出演。シテは弘田師。
私は身分違いの恋をされるお姫様の役でした。今時身分違いもないのですが、物語の時代は、白河の院の頃というお話。
この曲は特別公演、通称「別会」でないとなかなか上演されない特別な曲。
重い扱いの演目です。
そういう曲なので私の装束も豪華な物を出していただき、天冠を新たに彩色し直して勤めました。
ご覧なった方はお分かりと思いますが、前半4、50分。葛桶の床几にかかったまま全く動かず語らずというのがこの女御役の難儀なところ。
舞台上には居るのですが、前半はシテの男のいる庭のその場面には居ないという象徴的な演出。IMG_2332
後半は、女御が男の死を聞き、奥から出てきて恋死にした男を憐れんでいると、身が固まってしまうという展開に。 そこに男の亡霊が現れるのでした。
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終わって見ると、この役でしか見えない景色が見え感じる事も多い役柄でした。また時間のある時に書きたいと思います。 それと、この日は坂君の道成寺の後見がありまして。これは言わずと知れた超大曲。
この曲は秘事口伝の塊みたいな曲なので、今回は様々何度も打ち合わせをして準備期間も長かったので無事に終わってホッと一安心の1日でした。 このところなかなかブログも書けませんが、引き続きよろしくお願いいたします。

喜久謡会二十周年記念大会

喜久謡会の社中も今年ようやく成人式を迎えます。
最長老は米寿だというのに。
芸の道は果てしないですね。
舞囃子二十番他、素謡仕舞連吟独吟など8時間の長大な催しです。
来場大歓迎。入場無料です。
観世喜之・喜正師匠を始め、舞台でご活躍のお馴染みのお囃子方に助演いていただき社中の方々が渾身の舞台をご披露致します。乞うご期待。
まずは出来立てほやほやのチラシ表のみ。
まだ先ですがどうぞご予定ください。

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とっても久々の投稿でした。

新年会

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昨日は社中新年会があり、東京神楽坂矢来能楽堂にて、久しぶりに各稽古場集まっての謡い初め舞初め。
恒例の四海波発声から始まり賑やかな会となりました。
今回は風邪でお休みの方が多いとの各稽古場からの連絡が連日あり、もしや学級閉鎖ならぬ会閉鎖かと案じましたが、蓋を開けてみればご覧の通りで予定時間オーバーのご熱演で楽しい1日となりました。
終演後は新年会恒例の大宴会もあり、大いに盛り上がっての初会となりました。

関係者並びにご参加の皆様誠にありがとうございました。
また残念ながらお風邪等々でお休みの方々は、どうぞお大事になさってください。

これで社中の皆さんは、いよいよ今年最大のイベント、20周年国立能楽堂大会に向けて本格始動です。
きっとたくさん稽古して、素晴らしい舞台を勤められることでしょう。乞うご期待。



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