能楽夜ばなし

能楽師遠藤喜久の日常と能のお話

11月5日 松風 申合せリハーサル終了

本日、5日公演の松風の申合せ(リハーサル)が終了。


例により終演後、沢山のご注意やアドバイスをいただき、これを少しでも咀嚼して当日は加筆修正して臨みたいと思います。
ちょっとした事でも人に言われないと自分では気づかない事や、再確認出来るが沢山あります。

今日は今日として、本番のつもりでアクセルを目一杯踏んでみて、それがどうかというところで色々感じることがありました。

喜之師匠や地頭の喜正師匠やそうそうたるお囃子の師匠方にご意見をいただきありがたい限りです。

後は本番で私としてどう舞台が作れるかというところだと思います。


松風は、先日の2時間近い誓願寺より上演時間は短いのですが、シテが一度出たら出ずっぱりという点で、シテが舞台上にいる時間は長い。
なおかつ膨大な謡いの量といい質といい、囃子との絡みといい、ツレの村雨を演じる佐久間君と同吟といい、二度の舞といい、演者としては難所続きなのです。
そういうわけで口伝伝承の多い習い事とされているのですね。

私としては今出来ることをやるしかないわけですが、とにかく精一杯努めたいと思います。


今日は、九皐会の上越公演があり、終わって休む間も無く新潟に移動でした。

このところ各地を移動慣れしているせいか、意外と近いと感じた新潟。
新幹線ってホントに便利。楽チン♪

というわけで帰りの新幹線からの投稿でした。本日も無事に終了。ありがとうございました。

なお11月5日の松風チケットのお申込み問合せは、矢来能楽堂☎️03-3268-7311まで。

宜しくお願い致します。



新作狂言 拝見

image
image
11月5日の松風公演も迫って来ました。 今日は、善竹十郎先生の稽古場にお邪魔して、公演当日に初演する新作狂言の稽古を拝見しました。 目の前1メートルで狂言を見るのは初めてで、しかも私一人のかぶりつきなので緊張してしまいました。 そもそも松風の海女乙女達が恋をする行平という人は、能の中には登場してこないので、彼にについての間語り的な狂言とか、解説者の解説とは違った何かが出来ないかなあと大二郎さんに相談したところ、十郎先生が出演下さることになり、話は大きく展開。 いろいろ考えてくださり話はどんどん膨らんで、私の手を離れて二人で演じる25分程の面白い狂言作品に仕上がっておりました。 今回は私が最初につけた仮題がそのままタイトルになりましたが、これはもうタイトルを変えてもいいかも。 一体どんな作品か。 台本と型が定まったとうかがい、 公演当日は、装束着けに入るので舞台を見れない主催者の私としては一度は実際に拝見したいとお願いして稽古場にお邪魔した次第。 いや〜。 これ結構大作じゃないのかな。 十郎先生の独断場。 いろいろ台本に仕掛けがあってクスクスしてしまいます。 十郎先生がやるとなんでも面白くなってしまうのね。 ネタバレになるのでこれ以上書くのやめました。 是非実際のお舞台をご覧ください。 初めて狂言を見る人にも面白く見れるだろうし、狂言をよく見る人には、わかる遊びがしてあって須磨の浦の世界観も伝わると思います。 今回限りにするには勿体無いと思いました。 お客様の反応は如何に。 まずは本邦初演。 乞うご期待 松風が負けないように頑張らねば。。大変だ。 チケットの問い合わせは、 矢来能楽堂03-3268-7311まで。 宜しくお願い致します。

あと二週間 松風 遠藤喜久の会 11月5日 日曜日

image
image


今日は週末日曜日に行われる永島充君の鉢木申合せ。
これ、もう10年以上前に第1回遠藤喜久の会で上演した思い出深い名曲。
学生の頃、父の鉢木を客席で見て凄く感激した曲でした。第1回の時に、これを是非にと勉強させていただいた思い出があります。
いざ鎌倉!の出世物語です。
能面をかけない能の面白さがあります。
まだ席があるそうなので、観たい方は矢来能楽堂へお問い合わせください。

さて、私の公演もあと二週間と迫りました。トランプ大統領来日と重なります。
もちろん能を見に来こられるわけではありませんが(笑)

今日は、私の会で狂言を勤める善竹 大二郎さんが来ていたので、その日で上演する新作狂言の話をうかがいました。

これは、能に登場する間狂言の浦人が、その役で狂言に登場する設定です。
今回の公演の為に書き下ろしていただきました。
故にスピンオフ新作狂言としたわけです。

能 松風の前振りとしての内容もあり、他の狂言曲のパロディにもなってたりして、なんか面白ろそうです。
十郎先生と稽古しながら台本を更新してあるそうです。
お忙しい中に誠にありがたいことです。

公演当日私は装束着けに入っていて、作品を通して見ることができないので、主催者として近々通し稽古を拝見させていただくことになりました。

またその模様はご報告しますね。

さてチケットですが、正面席は埋まってきました。
ワキ正面、中正面のチケットがございます。

よろしければ是非お越しください。
チケットお問い合わせは、
矢来能楽堂電話☎️03(3268)7311まで。
インターネットはこちら矢来能楽堂



京丹後。良いところでした。チーム九皐会

本日は京丹後市の網野町での学校公演。
本日のシテは鈴木啓吾君。
これでこちら方面のシリーズは終了。
四日間で千名を超える生徒さんに能狂言を鑑賞いただき、また、能、狂言、囃子の体験ワークショップを通じて日本の芸能の魅力について理解を深めていただきました。

今回の九皐会チームに参加していただいた演者の皆さんは、皆様、現役バリバリなので、公演のスケジュールを縫うようにして参加いただき、一緒懸命指導していただいたり演じていただいたりと、日頃舞台に真剣に向き合っているからこその熱い思いが、子供達に充分に伝わっている気がしました。

どの学校も生徒さん達の学習態度や鑑賞態度が素晴らしく、私たちもそれに応えようと夢中になってやれたように思います。良い能楽教室になりました。
今回は、公演運営責任者として事前ワークショップから関わってきた身として、環境を整えてくださった学校関係者の方に深く感謝したいと思います。

東京の公演を中心に動いている私としては、こちらにこんなにゆっくりいることは初めてでしたが、とっても良いところでした。
また来れたらいいなと思います。

ありがとうございました。

土蜘蛛 2 文化庁巡回公演

image

文化庁の学校公演三日目。チーム九皐会は、本日は舞鶴市の小学校の明倫小と福井小の合同開催で、体育館のアリーナは400名以上の生徒さんと先生方でびっしり。
ステージに舞台を組んでの公演でした。


蜘蛛の巣を放つ度にアリーナから歓声が上がり、子供たちが乗り出して見てくれるのがわかりました。今日もうまくいったようでよかったです。

そのほか、狂言の舞台や、お囃子と狂言の体験も、子供達が大きな声で盛り上がってくれたので、きっと楽しい能楽教室になったのではないかと思います。


土蜘蛛のシテは今日で無事終わり。
先週からシテの舞台が続きましたので、ちょっと一安心。
これで次は来月十一月五日の矢来能楽堂での松風(まつかぜ)のシテですね。
そっちは長丁場出づっぱりの舞台なんで心身共に頑張らなくっちゃ。

本日の写真は、森常好さん、常太郎さん、御厨さんの頼光四天王組と久田さん、原岡さん、沢田さんのお囃子の方々。ありがとうございました。
((転載及び無断借用はご容赦下さいませ)

*松風公演のチケットのお問い合わせは、観世九皐会(かんぜきゅうこうかい)事務所まで。電話📞03-3268-7311

土蜘蛛1

image

本日は京丹後の久美浜というところで学校公演をしてきました。
今シリーズの九皐会の文化庁主催の学校公演の演目は土蜘蛛なので、蜘蛛の巣を投げる機会が多いです。
学校により舞台の大きさが変わるので、毎回ワキ方と相談しながら勤めています。
本日のワキは、一昨日誓願寺でお相手いただいた森さん。後ろの小鼓は関西でご活躍の久田さん。

今日は喜之師匠が重後見という引き締まる番組でした。
十代の頃、師匠の鮮やかな土蜘蛛のシテに憧れてワクワクした私なので、私の土蜘蛛の原点は師匠の舞台なのです。

闘いながら蜘蛛の巣を次々に投げると、千筋の糸が四天王に降り注ぎ、それが芝居だということを忘れるような迫力がありました。こんな能もあるんだ!と興奮したことを覚えています。

あの時の私のように、子供たちがワクワクと感じてくれたらいいなと願っています。


*11月5日の矢来能楽堂 松風公演。
チケットあります。
チケットのお問い合わせは、矢来能楽堂 観世九皐会事務所に。03-3268-7311



須磨の浦 松風村雨行平の愛した海 松風公演 公演前記1

image
昨日の誓願寺の舞台の反省は反省として、一夜明ければ心はもう来月頭にあります松風公演であります。

神戸須磨には何度か史跡巡りで訪れているのですが、プログラムに使うかな?と探してみると写真があまりないので、目が覚めて支度して新幹線に飛び乗りました。
連休最終日の新幹線は、社内通路に人がびっしり立つ混雑。座れてよかった。

新神戸から乗り継いで須磨駅へ、
以前、同門の充君と来た時と駅の様子が違うような。。
駅の前が砂浜!
なんかおしゃれ。
しかも今日は真夏日でビキニの女の子が浜で日焼けしてる。

おおー!あれが現代版の松風に違いない(笑)
日焼けした裸の行平もおじゃる。

この辺りは、ご存知の通り、前は海、後ろは山。
行平の頃は人気もなく、風光明媚とはいえ、都から見ればさぞ鄙びたところだったのでしょう。
雅な都の姫たちがいるわけでもなく、楽しみといえばキャンプファイヤーの汐焼きくらいだったのかも。

そんな時に、村娘の海女の姉妹との出会いはどんなにか心癒された事でしょう。

土地の伝承では、娘たちの名は もしほ こふじ だそうで、折からの浜の松風と村雨に因んで行平が命名したという。


タクシーの運転手さんが、長年タクシーやってるけど松風村雨が人の名前とは知らなんだ!お墓まであるとは!と驚いていました。

ひとくさり伝承を教えると、あんた詳しいね!と褒めらてしまいました(笑)

途中、義経の腰掛の松なんてのも近くにあったりして楽しかった。

この辺りには古い多井畑厄除八幡さんがあり、義経が立ち寄ったそうな。

この神社の由緒は770年ですから、当然、行平や松風村雨もお参りしていてもおかしくないだろうというわけで、ここにもお参り。

もはやフィクションかノンフィクションかは、わからなくなっているのですが、伝承というのはそうしたもので、これが史実か?なんて野暮なことは必要ないのであります。


近くには松風町 村雨行平町 稲葉町 衣掛町という地名があり、今も伝承が伝わっているのが嬉しかったです。

次の仕事があり、月が出るまで待てなかったのがいささか心残りの静かな須磨の浜辺でした。



御礼 九皐会 誓願寺

image

image

image

本日は九皐会ご来場ありがとうございました。
終わってみれば誓願寺は1時間55分程もかかり、超大曲でした。

とても良い曲で、長さは感じさせないんですが、時計を見ると長いんですよね(笑)

長い分だけ、自分としては反省箇所もあり、稽古通りには行かない本番ならではのところをどれだけ処理できるかが、毎度ながらの課題と思う次第です。

来月5日の松風も90分を超える舞台なので、今回の経験を生かせればと思います。

松風の方が上演時間は、10分以上短いと思いますが、セリフや謡は倍くらいはあるので、どれだけ本番の緊張の中で恋慕の情を謡い込められるかが焦点かなと思います。


何はともあれ、本日の舞台に話を戻すと
ビジュアルとしては、今日はほぼ予定通りイメージ通りかと思います。

明るいイメージの前後になればと思っておりましたので、面、装束の取り合わせは意図を反映してくれたように思います。

今日の後シテの天冠は、以前作っていただいたもので、極彩色の彩色が本日の舞台に華を添えてくれました。河村さんに感謝です。

来月の松風まで、舞台は山のように続きますが、とにかく精進あるのみです。少しでも良い状態で舞台に出せるようにしたいと思います。どうぞ是非見に来てくださいませ。宜しくお願い致します。


ともかくも本日はありがとうございました。

関係者の皆様も長い舞台をありがとうございました。

なお、11月5日の松風のチケットは、観世九皐会まで。03-3268-7311まで、お問い合わせ下さい。宜しくお願い致します。

誓願寺 せいがんじ

申し合わせも終わりました。
とてもスッキリといい曲です。
ですが、それなりに時間が経過しているという不思議な曲です。


今回の後半は、白の舞衣にさせていただく事になりました。
面は、迷いましたが、私の印象では明るいイメージなので、あまり重苦しくない面を師匠と相談して選びました。

出で立ちは天冠をつけるせいか羽衣の装束に印象が近いかな。

曲目は、寺の名前そのままのタイトルで、当然宗教色が強いのですが、決して重苦しくなく、神々し荘厳な光の世界を描こうとした作者の意図を感じます。

魂の救済。

歌舞の菩薩。

すなわち歌や舞、芸能を通じて人々に喜びと救いをもたらす菩薩として後の場面で登場する和泉式部。

後半は曲舞、序の舞、切の舞と舞づくしです。
太鼓の演奏も入り、華やかな後段になると思います。

見る人が心地よく終われればなと思っています。



チケットの問い合わせは、矢来能楽堂03-3268-7311まで。



女人成仏 能 誓願寺 和泉式部と一遍上人

書写山500

上は書写山園教寺。

能 誓願寺の公演も今週八日に迫りました。
誓願寺でいただいた和泉式部についての事を読んでみると、以前史跡巡りで巡ったところばかり。
ご縁がありました。

和泉式部は娘さんの小式部内侍を亡くし、救いを求めて書写山(姫路)に性空上人を訪ねます。
そこで、都の八幡山岩清水八幡宮の大菩薩に祈るべしと道を示されます。
image
岩清水八幡宮は、女郎花公演の時に伺った神社ですね。

和泉式部は、岩清水八幡宮に行き祈っていると、今度は老僧が現れ、誓願寺に行って祈るべしと告げられます。

image

教えに従い、さらに京都に帰り誓願寺を訪ねます。

そして、誓願寺で48日籠って念仏を唱えたところ、夢に老尼が現れ女人成仏疑いなしの告を授かります。
和泉式部は尼となり、庵を結びます。
これが誠心院。

誓願寺も誠心院も移築されて今のところに来たと思いますが、ともかくも古いいわれはそういう事のようです。
image


かくして和泉式部はついに極楽往生を遂げたのでした。

さて、能の話は、この後のお話。

やがて二百年あまり時が過ぎ、能 誓願寺のワキ、一遍上人が伊予国道後温泉にある宝厳寺に生まれます。
ここも以前行きました。
重要文化財だった上人像も見せていただきました。
(訪れた一年後に本堂が消失して驚きましたが、その後再建されております。写真はかつて訪れた時の宝巌寺。)

IMG_1778

IMG_1765

IMG_1762

宝厳寺(ほうごんじ)は愛媛県松山市道後湯月町にある時宗の寺で、時宗の開祖一遍上人の生誕地です。

10歳で出家し、その後、紆余曲折あって三十五歳くらいの頃から遊行しながら、南無阿弥陀仏 六十万人決定往生の札を配って布教を始めました。

でもって、ここからようやく能の場面。

京都誓願寺でお札を配って布教をしていると、遥か250年の時空を超えて和泉式部の霊が現れます。

和泉式部の尋ねに応じて、この札の意味を一遍が語り、60万人って書いてあるけど、人数は関係ないよ、とにかく南無阿弥陀仏と唱えればみんな救われるよと説明します。

やがて、上人にこの寺の額を、誓願寺から南無阿弥陀仏と書き換えるように告げ、自らの正体を明かして消え失せます。

でもって、後半は、和泉式部が菩薩達と現れる(能では式部一人だけ登場)という荘厳な展開なわけです。

これ現代のCG技術なら、けっこうリアルに映像化出来そうですが、能は想像の芸術なわけで、皆様の頭の中で、後半の極楽世界を想像していただきたいわけです。

現代からすると、とてもゆったりとしたリズムの音楽であり舞の動きであり、どこかお経や声明に通じる感じがしますね。心緩やかにご覧いただきたいと思います。

あとは、皆様の想像を邪魔しないような舞台を作れたらと思います。

ということで、よろしくお願いいたします。
image


image


チケットのお問い合わせは、東京神楽坂 矢来能楽堂事務所へ📞03‐3268‐7311

twitter
ギャラリー
  • アメイジング富山
  • アメイジング富山
  • 上越に来ました。
  • 宮崎に行ってました
  • 宮崎に行ってました
  • 宮崎に行ってました
  • 宮崎に行ってました
  • 宮崎に行ってました
  • 宮崎に行ってました
  • 宮崎に行ってました
  • 宮崎に行ってました
  • 宮崎に行ってました
  • すっかり日が経ちましたが松風公演 総括と御礼
  • すっかり日が経ちましたが松風公演 総括と御礼
  • 青森に行ってました。
  • 御礼 遠藤喜久の会
記事検索
月別アーカイブ
livedoor プロフィール
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ